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  ORCHARD HALL, TOKYO 12/18/2018

SETLIST

1st half
DRUMSONS VIBRATE GOODWILL
INDISCIPLINE
THE CONSTRUkCTION OF LIGHT
EPITAPH
NEUROTICA
THE LETTERS
RADICAL ACTION I
MELTDOWN
RADICAL ACTION II
LEVEL FIVE
ISLANDS

2nd half
DRUMSONS EMINATE COMPASSION
PEACE - AN END
DISCIPLINE
CIRKUS
LARKS' TONGUES IN ASPIC, PART TWO
FALLEN ANGEL
ONE MORE RED NIGHTMARE
MOONCHILD
THE COURT OF THE CRIMSON KING
STARLESS

encore
21ST CENTURY SCHIZOID MAN


 
KING CRIMSON、3年ぶりの来日公演。"UNCERTAIN TIMES JAPAN TOUR 2018"と題されたツアーは、全15公演毎回違うセットリストということで話題を呼んでいる。

今回のラインナップは前回より1名増え8人編成。

Robert Fripp - Guitar
Jakko Jakszyk - Guitar, Vocals
Mel Collins - Saxes, Flute
Tony Levin - Basses, Stick, Backing Vocals
Pat Mastelotto - Acoustic And Electronic Percussion
Gavin Harrison - Acoustic And Electronic Percussion
Jeremy Stacey - Acoustic And Electronic Percussion, Keyboards
Bill Rieflin - Mellotron, Keyboards, Fairy Dusting

東京7公演中、6公演目に参戦。席は2階バルコニー右側。ステージ全体を見渡せ、しかもステージに近い。

ROBERT FLIPPによる前説が場内に流れると、客電は落ちメンバーの入場。
まずはドラム3人による"DRUMSONS VIBRATE GOODWILL"。3人が代わる代わるドラムを叩く圧巻のプレイ。そして前回は封印されていたDISCIPLINE期の"INDISCIPLINE"で幕を開ける。イントロでも3人によるプレイは圧巻だった。TONYはスティックを持ち、JAKKOはヴォイスパートをメロディを付けて歌い始める。曲の最後の「I like it!」を「イイネ!」に置き換えていました。

"THE CONSTRUkCTION OF LIGHT"ではJAKKOとFLIPP先生による絶妙なアンサンブルが素晴らしい。
叙情性ある"EPITAPH"からDISCIPLINE期の無機質な"NEUROTICA"に続くところは、そのコントラストが面白い。

"MELTDOWN"ではJAKKOのヴォーカルが冴え、前後のインストパートも圧巻の演奏。
"LEVEL FIVE"はセットリスト上は"LARKS' TONGUES IN ASPIC, PART FIVE"と記載されていた。今回は3を除く4タイプの「戦慄」が演奏されているようだ。

第1部のラストは"ISLANDS"。イントロでは大きな声援が沸き起こる。オールド・ファンからは人気のある曲だ。

ここで20分のインターミッションを挟み、第2部へ突入。同様にドラム3人による"DRUMSONS EMINATE COMPASSION"から始まる。2曲目はJAKKOが歌う"PEACE - AN END"。前回は日本語歌詞に置き換えていたが、今回は英語歌詞のまま。

ここで"DISCIPLINE"に。"INDISCIPLINE"同様にドラム3人のプレイが圧巻。TONYのベースもうねる。
"CIRKUS"を挟んで、FLIPP先生が"LARKS' TONGUES IN ASPIC, PART TWO"のヘヴィなリフを弾き始める。この位置に来るとは思ってもいなかったので驚きました。

そして"FALLEN ANGEL"に。JAKKOが力強く歌う姿に、JOHN WETTONの姿を思い浮かべたオーディエンスも多いだろう。更に"ONE MORE RED NIGHTMARE"とアルバム"RED"からの曲が続きます。この2曲は今までずっと見ることができなかったので感動しました。

"MOONCHILD"ではTONYのエレクトリック・アップライトによるソロやFLIPP先生のソロも披露。
そして"THE COURT OF THE CRIMSON KING"へと続きます。叙情性ある壮大な曲です。
ここで"STARLESS"。ステージは赤の照明に照らされるという演出が素晴らしかったです。曲が終了するとスタンディング・オーベーションとなり、本編は幕を閉じます。

アンコールは"21ST CENTURY SCHIZOID MAN"。ドラム3人の壮絶なバトル、そしてMELも大活躍でした。GAVINのドラム・ソロもフィーチャーし、演奏的には本日のベストテイクです。

KING CRIMSONの歴史を約2時間半に詰め込んだ濃厚なライブは、3年前の来日公演に比べ桁違いに素晴らしかったです。
まずはセットリスト。ダブルトリオ期の曲はオミットされたものの、DISCIPLINE期も網羅、"RED"から3曲も演奏するなどこれまで見たKING CRIMSONでは最高のものでした。

ドラム3人の息の合ったプレイ、TONYの安定感、JAKKOの伸びのあるヴォーカルを堪能できました。MELは存在感なさげに見えて、途中からインパクトのあるソロをブチ込んで来る様は意外性もあり圧巻でした。BILLはあまり存在感がなかったのですが、重要な場面でキーボードを弾いているように見えました。
そして今回初めてと言っていいくらいFLIPP先生をじっくり見ました。時にキーボードを弾き、ヘヴィなフレーズを引く姿はまさにバンドの要です。各期の演奏を再現するためにこのメンバーを集めた理由も納得できます。

ロックが不毛な今の時代、このバンドの存在は衝撃的過ぎました。難解なバンドなのではなく、正統派ロック・バンドここにあり!といった印象を持ちました。
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